2020年映画ランキング

あけましておめでとうございます。

遅い。記事を書き始めたころは確かにあけましておめでとうございますでした。

 

昨年7/10からFilmarks使って映画鑑賞記録をつけはじめました。

 

7/10~12/31までで

新作10本

旧作17本

計27本の映画を観ました!

本当はもっと観られるはずだったんですけど仕事が忙しかったのでなかなか……という期間もありました。

 

Filmarksの鑑賞記録の中から良かった映画ベスト3を書きたいと思います。

始めたのが7/10からなのでミッドサマーやパラサイトは入っていません🙅‍♀️

 

 

第3位

ロシュフォールの恋人たち(1966)

 

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シェルブールの雨傘』のジャック・ドゥミカトリーヌ・ドヌーヴという最高の組み合わせです。

 衣装・曲・ダンス・ストーリー 全員好きだと思います(誇大表現)

 

ロシュフォールに住む美しい姉妹は変わり映えしない日常から抜け出すためにパリへ移住することを決めるが、移住するまでになんやかんや色んなことが起こります。

というシンプルな設定のお話。

そこかしこで恋が芽生える恋愛群像劇です。

 

日常と地続きになっている話だけどとにかく映るもの聞こえるもの全てが可愛くてときめく。

劇中の『キャラバン隊の到着』の曲は有名なので多分聞いたことがあるんじゃないかな?と思います。私も曲だけは聞いたことがあったので。

映画に出てくるキャラクターはみんな計画的なようで無計画、目の前に恋の気配があれば迷わず飛び込んでしまう人たちばかりです。でもそれが羨ましくてまるで「いい女」であるかのように錯覚してしまう。

映画を観て「いい女」を少しお裾分けされる気分を味わえるのがこの映画のいいところです。あとインテリアとか服とか変えたくなると思う多分笑

 

終わり方も大好き。基本的に私は全てを見せるわけではないけどこのあと何が起こるか分かるような終わり方の映画が大好きなんですが、この映画はまさにこれ。幸せの2歩手前で終わるラストがとにかく好きなんです。

映画を観終わった時、ある人は恋をしたくなるし、ある人は自分磨きをしたくなるし、ある人は今の生き方でもいいんだと人によって受け取り方が違う作品だから色んな人に愛されるんですきっと。

 

 

第2位

スパイの妻(2020)

 

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そもそも2020年は新作を観られる機会がなかなか無かったんだけど、そんな去年の新作の中で断トツの作品がこれ。

 

まずね、蒼井優ちゃんが美しい。太平洋戦争が迫る日本で周りの目を気にせず舶来品を愛でる夫に倣って、洋風のワンピースを着て洋館に佇む蒼井優ちゃんの健気で美しいこと。夫が帰ってくると目を輝かせ、「スパイの妻」と蔑まれても夫を想い自分の意志で行動する。ここで現代の価値観にはそぐわないが~という前置きをするのは野暮です。フィクションはフィクション。

 

福原聡子」は恐らく家父長制とか世間の目とか気にしてないです。夫を愛している。その気持ちを持って時には夫を待ち、時には反論する姿は美しい。

あと作品を語るうえで外せないのが蒼井優ちゃんの喋り方。「昔の映画の女優さんってこういう喋り方だよね」という話術を違和感なく模倣しています。ちょっと低いトーンで話しはじめてちょっとしゃくったような喋り方分かりますかね。あれです。

 

黒沢清監督といえば『回路』『クリーピー 偽りの隣人』などホラー作品も手掛けているので、クラシックな雰囲気の中にもきちんとおれたちの黒沢感が漂っています。拷問を被疑者の背後から映すシーンは静かにびびりました。

 

当時はこう思っていましたとさ。でもほんと、生涯何度も見返しますこの作品は。お見事。

 

 

 

第1位

胸騒ぎの恋人(2010)

 

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色んなことが散々だった2020年、私の1番の財産はグザヴィエ・ドラン作品に出逢えたことです。

私の好きな映画系youtuberの「シネマンション」さんの動画の中で初めて名前を聞いて、じゃあ観てみるかと手を出したのがこの『胸騒ぎの恋人』

 

あ、これだ。と。出会ってしまった。とも思いました。推しのことを好きになってしまった瞬間のような。とにかく「出会ってしまった」という感じ。

家で映画を観る時は何回か休憩を挟まないと見られないタイプなんですがこれはノンストップで観ました。

 

二コラという絵に描いたような人を駄目にするタイプの美形と、二コラのことが好きなフランシスとマリー。2人は親友でありながら二コラを想うあまり嫉妬したり出し抜いたりします。そして二コラは2人の気持ちを翻弄するかのように気を持ってるようなそぶりを見せたり、そっけない態度を取ったり。

「お前!イケメンだからって何でも許されると思うなよ!」という気持ちは最後まで持っていてください。どうかどうか。

 

グザヴィエ・ドラン監督はフランシスとして主演もしています。

マリーとフランシス、この2人の目の演技がとにかくすごいです。嫉妬、猜疑心、諦め、喜び、優越感、今何を思っているか全部分かる。だから観ていて楽しいんです。

フランシスが二コラにポスターを渡すシーンと3人がロッジに泊まった後の帰り道のシーンは観てほしい。

自分は男だからとか女だからとか、そういうすぐにはどうにもならないことが愛に対してどう有利に働き、障壁になるのか。同じ人を愛しているはずなのにそれが働く場所が正反対で面白いです。(という言葉選びは適切ではない気がするけど)

 

この映画は挿入歌がたくさん入っています。ちゃんと字幕つきで。これがキャラクターの心情をうまいこと表しています。Dalidaの『Bang Bang』は象徴的です。ばんばーん。キル・ビルでもこの曲が使われていたらしい。

どの曲も使い方がお洒落でストーリーの邪魔をしないところが良いです。

 

ラストは個人的にはすっきり。3人の関係にちゃんと区切りが付きます。それが誰が誰と結ばれて、という単純なものではないけど。あー!よくやった!と叫びたくなるような終わり方です。

他にもいろいろ観ていて、グザヴィエ・ドラン監督作品だけで1本書けるレベル。でも

『Mommy』はまだ観てないんです!どこかで観る機会があればいいんだけど。

 

 

最後に、私がどこで観たかという情報。

ロシュフォールの恋人たちParavi(別課金必要なし)

スパイの妻→劇場(まだ劇場公開されてるのでDVD化はもう少し先かも)

胸騒ぎの恋人→プライムビデオ(会員であれば別課金必要なし)

 

去年観た映画は合わなかったものが少なくて大満足でした!

今年公開作品は『ライアー×ライアー』『哀愁しんでれら』『シン・エヴァンゲリオン』『騙し絵の牙』『美少女戦士セーラームーン』と個人的に邦画が大豊作の予感。

いっぱい劇場に行きたいので早くコロナ収まって。